今年8月に発表された「次にくるマンガ大賞2024」のコミックス部門で1位に選ばれた『カグラバチ』。今月4日には最新4巻が発売され、累計発行部数が90万部を突破しました。
海外では、連載開始とともにカグラバチのネットミームが異例の流行。「bachibros(バチブロス)」というファンネームも生まれるなど、人気が非常に高いです。
さらに、この様子が日本のテレビでも取り上げられ、流行の波がどんどん広がっています。
#カグラバチ がEテレ「#バズ英語 ~SNSで世界を見よう」で取り上げられるそうです!
— カグラバチ公式 (@kagurabachi_x) September 30, 2024
ぜひ、ご覧ください! https://t.co/ArLASRF03B
連載わずか1年のカグラバチが、なぜここまでの人気作品になったのか?
今回は、連載開始時からカグラバチを読んできた筆者が、人気の要因を3つのポイントに分けて紹介します。
この記事を読めば、カグラバチが人気を集める理由がわかります。まだ読んでいないあなたも読みたくなること間違いなし!ぜひ最後までご覧ください。
SNSでもトレンド入り!話題沸騰のストーリー
ストーリーが大きな話題を呼んでいる『カグラバチ』。最新話の公開とともにその名がSNSのトレンドに入る光景も、もはや珍しくありません。
なぜカグラバチのストーリーは人気なのか?その秘訣は、「展開の早さ」と「世界観」にありました。
殺された父と奪われた刀――ひとりの少年の復讐譚
2人の刀匠による刀づくりのシーンから始まる本作。主人公・六平チヒロは、日本一の刀匠である父・国重の下、日夜修練に励んでいました。
平穏な日々。そんな中、突如として訪れた悲劇。奇怪な能力を持つ妖術師の集団「毘灼(ひしゃく)」によって父が殺害され、さらには父が作り上げた6本の「妖刀」が奪われます。
それから3年。成長した少年は、あの日の憎しみと父の信念を胸に、そして父が命に代えて遺した7本目の妖刀「淵天(えんてん)」を手に、奪われた妖刀、そして毘灼の行方を追います。
息つく間もない怒涛の展開!
出典:外薗健『カグラバチ』2巻(集英社)
物語は序盤から加速していきます。2本目の妖刀「刳雲(くれぐも)」を持つ敵・双城の急襲。vs双城編の終わりには、妖術師の国家組織「神奈備(かむなび)」からの刺客・緋雪も登場し、チヒロは新たな戦いへと身を投じることになります。
この休憩知らずの怒涛の展開が話題となり、SNSでの大きな反響に繋がっているのです。
テンポがよくて、予想の上をいく展開が面白い!
独自の世界観と数多くの謎
舞台となるのは現代の日本。ただし、日本刀が主流の武器となっているパラレルワールドの日本で、銃の類いは一切登場しません。
また、この世界の人間には「玄力」と呼ばれる不思議な力が宿っており、その力で生み出される「妖術」や「妖刀」によって、ファンタジー色のある作品にもなっています。
その一方で、まだ詳しく語られていない設定も数多くあります。「18年前に起きた斉廷戦争って何なの?」「柴さんって何者なの?」「残りの妖刀の能力は?」etc…
「現代×日本刀×ファンタジー」という独自の世界観と、いまだ謎が多く残る設定の奥深さが、さまざまな人からの支持を集めているのです。
信念と苦悩、そして成長――生き様で魅せるキャラクターたち
作品を彩るキャラクターたちも人気の要因です。
出典:外薗健『カグラバチ』|週刊少年ジャンプ 2023年49号(集英社)
主人公のチヒロは真面目で落ち着いた性格ですが、胸のうちには父から教わった熱い信念を秘めています。
しかし、戦いを通して、強大な力を持つ妖刀を振るうことへの苦悩に直面することに。序盤のストーリーでは、チヒロの精神面での成長も見どころです。
出典:外薗健『カグラバチ』|週刊少年ジャンプ 2024年11号(集英社)
楽座市編で登場するハクリも人気の高いキャラクターです。エリート妖術師の家系に生まれながらも妖術が使えない、いわゆる「落ちこぼれ」のハクリ。
そんな彼が、命を救ってくれたチヒロのため、そして自分の価値を証明するために奮闘する本編は必見です。
出典:外薗健『カグラバチ』|週刊少年ジャンプ 2023年49号(集英社)
各章でチヒロの前に立ちふさがる敵キャラクターたちも魅力的で人気を集めています。
最初の強敵・双城は、国重を崇拝し、彼の望みは「殺戮」だという考えを信念として、妖刀を振るいます。
出典:外薗健『カグラバチ』|週刊少年ジャンプ 2024年14号(集英社)
楽座市編で登場する漣家のキャラクターたちは、それぞれが己の役割を全うすべく、時には命を懸けて戦います。
確固たる信念を持つ敵と味方、そのぶつかり合いが読者の心を熱くしているのです。
新キャラも続々登場
単行本未収録となる最新の展開では新章に突入。一癖も二癖もある新キャラクターたちが数多く登場し、なかでも新たに登場した妖刀の所有者は、その名前がSNSでもトレンド入りするなど大きな反響を呼んでいます。
個性豊かなキャラクターたちの登場に目が離せません。
敵も味方も信念があってカッコいい!全員好きになる!
読者を圧倒する作画力!
作画力の高さも人気のカグラバチ。大迫力の見開きは、一度見たら忘れられなくなるほどのインパクトです。
出典:外薗健『カグラバチ』|週刊少年ジャンプ 2023年42号(集英社)
第1話のワンカット。美しく描かれた金魚と、返り血を浴び黒く染まる主人公が印象的です。
出典:外薗健『カグラバチ』|週刊少年ジャンプ 2023年45号(集英社)
こちらは、刀と金魚によるコマ割りが特徴的な一枚。見開きだけでなく、流れるようなコマ割りや構図の上手さを話題にあげる読者も多くいます。
高い作画力と構図力で描かれる剣戟が、多くの読者を魅了しているのです。
まとめ
今回は、『カグラバチ』が人気沸騰中の理由について紹介しました。
人気の要因をまとめると、次の通りです。
カグラバチが人気の理由がわかり、カグラバチを読んでみたくなったのではないでしょうか?
カグラバチは先日4巻が発売されたばかりのまだ新しいマンガ(2024年10月現在)。
追いつくなら今がチャンス!ぜひこれを機に読んでみてください。
以上、最後までお読みいただきありがとうございました。